FDreport_vol16
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−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−質 疑 応 答−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ればいいのか、それを支える組織の在り方をどうすればいいのかということを考えていくことが、求められるのではないでしょうか。 いろいろと申し上げましたが、これは、私が勝手に申し上げたことで、いろいろとご意見があると思います。是非、ご意見・ご質問をいただきたいと思います。以上です。 秦秦 ご講演をどうもありがとうございました。お話を通して、現在の日本の大学や大学院にとって必要な情報や動向が、少しなりとも分かったように思われます。もう時間が迫っておりますので、早速質疑応答に入ってまいります。質問をいただいておりますのでご紹介いたします。もう一度まとめていただくという意味でも、ご示唆をいただければと思っております。まず、リカレント教育なのですが、「大学院を中心としたリカレント教育をどのように進めたらよいか、何かお考えをいただけませんでしょうか」、というご質問です。 金金子子 このFDにもう1回、呼んでいただければと思います。リカレント教育は、そのような、一つの立地で、どうのこうのという問題ではありません。それから、日本にいますと、いろいろなところでいろいろなことをやっています。私は、これがいいとは、申し上げられないのです。もう一つ申し上げておきたいことは、リカレント教育は、思ったよりもはるかに大変です。それは、マーケットが小さいからです。アンダーグラデュエイトは、60万人、70万人のマーケットはあるわけです。そこから考えればいいのです。でも、成人人口は、大卒者だけでも今、400万人くらいいるのです。そこで、再教育のニーズは、何にあるかが分からないわけです。ビジネス系が、何か答えというように見えますが、実はビジネスでも、日本のビジネス教育は3通りくらいあるのです。3班に分かれていて、互いに悪口を言っておりますが、ここに関係者がいらっしゃるかもしれません。要するに、リカレント教育で何が必要かということについての極意はないのです。 それから、それ以外にいろいろなものがあります。例えば、メイクアップの方法など、いろいろなものがあるのです。要はマーケットが、一方で非常に広いけれども、もう一方では非常に小さいのです。立地を狙わなければいけないのです。立地をどこに見つけるかという問題があるのです。それは、本当に難しいです。一般論では言えません。むしろ、例えば、マーケティングの専門家か何かに来てもらう。私は、アメリカで大学の集まりに出たことがありますが、マーケティングの専門家が講義をしていました。そのような問題です。 同時に、今いる先生で教えられるもので、社会人に魅力があることが教えられるのかどうかという問題があります。逆に、すでに働いている人が教えられるかといえば、これも、実は非常に難しいのです。何かの実務に関係しているから、教えられるというわけでもないのです。大体そういうことは、1か月くらいで終わってしまうそうです。長くても1年63 Faculty Development

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