ということも重要です。そのために、ガバナンスの透明化ということも非常に重要です。今度のガバナンスの提案は、政府の出し方も、私は少しチョンボをやったと思います。ただ、やはり、ガバナンスの透明化は非常に必要で、日本は、個人からの大学に対する寄付が少ないのです。これは、寄付力がないからだなどといいますが、肝心なことは、大学のガバナンスが信用できるものであるということで、今度の日大の事件は、そういう意味で非常にダメージが大きいのです。これを回復することは、容易なことではないと思いますが、とにかく、大学に対する信用を取り戻すことです。ガバナンスについても、大学人に任せて大丈夫だという雰囲気を作ることです。それがないと、もう寄付金などというものの扉は開けないと思います。 以上、いろいろと申し上げましたが、一つ、ここで気を付けておかなければいけないことは、18歳人口はまだ少し減ると言っても減っていませんが、2030年から本格的に減りだします。今は、まだ100万人少し欠けるくらいですが、これが80万人に、グッと減ってきます。まだ多少の猶予はあるかもしれませんが、今のうちに体制を整えておかないと、本当の淘汰が始まると思います。 おおわわりりにに 結論です。今いろいろと申し上げましたが、政策は、柔軟化、多様化、流動化に向かっているということができると思います。ただ、政策は政策なので、実際に何をしろとは言えないわけです。細かいことは言っていますが、これは、アメリカの真似です。実際にどうしたらよくなるかということを考えることが大学人で、大学の構成員です。基本は、大学教育は何を目指すのか、そのために何が必要なのか、コロナ禍などで起こったことは、やはりいいチャンスだったと思うのです。今まで、表立っては言えないけれども、何かやはり圧力が働いていて、それを取っ払ったらどうなるかということを見せてくれました。そういうものも使って、これから何をやったらいいのか、これからの授業の在り方はどうす62 Faculty Development
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