FDreport_vol16
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ロセスを、今言ったモジュールの中で積み上げていく、それが大学教育と仕事を結びつけます。大学教育と仕事の間は、直接結びつくということは、なかなか難しいです。これは、より難しくなってくると思いますが、その基礎を作るということは、やはり、このような過程を大学で経験しているということではないかと思います。 今、あまり教育プログラムや財政のことを申し上げませんでしたが、時間がないので、今日は、ここについてはあまり詳しく申し上げていません。 教育プログラムについても、プログラム化するということが非常に重要だと、今度の設置基準の改正では言っています。特に大学院、これから大学は、どのように開拓していくかということは重要なのですが、そのときに、マーケットをどのようにするかということが問題です。それから、その教員をどのように見つけるかということも問題です。これをどのように探していくかということは、これからの大学の課題です。ただ、これはやはり、学士課程が今のような形で完結していないところは、大学院に進むというわけにはいかないと思いますし、そこからむしろ教わることも非常に多いのではないか、大学院を作るときにも、需要が多いのではないかと思うのです。要は、大学院はポコッとできないのです。例えば、学士課程で遠隔課程などを作って、しかも、十分な遠隔課程ができているという基礎がなければ、大学院も新しい人材の大学にはならないでしょう。 財政・ガバナンスのことですが、やはり、良い教育をすることが基本で、6,000億円といいますと、かなりの規模なのです。これをやったからには、私個人の意見ですが、私学補助は、もう増えることはありません。これから課題になってくることは、授業料はどうやっても安くなると言われ、どうやって存続するかということになってくると思います。それはしかも、このときに、立場の強い大学と弱い大学で、かなりガバナンスも変わってくるでしょう。ただ、そのときにやはりキーになることは、学生にとってどれくらいいい授業をしているかということだろうと思います。そこで、より高い授業料を課すことができるかどうかということが決まってくるかと思います。それから、社会からの信任を得る61 Faculty Development

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