FDreport_vol16
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「基幹教員」という言い方をしています。要するに、専任教員や実務教員をどのようにして認めることができるかということを言っているのですが、少し複雑なので、分かりにくいところがあります。単位数の算定方法は、今まで一応、一コマ3単位ないし6単位で、1単位が授業で、2単位が家庭での学習ということが基本的な考え方です。それで、120単位を獲得するということが大学の考え方で多分やっていたのですが、この単位を、普通の授業とそれ以外の方法の場合には変えるということも可能になってきました。それから、大きいことは、リモートであった単位をどこまで制限するかという問題もあります。学年暦も比較的、いろいろと動かすところが出てきたのですが、これも、どのような原則で動かすことができるのかということも言っています。校舎設備に関しても、かなり柔軟化の可能性があると言っています。要するに、授業の枠組み、教育プログラムの枠組み、それからガバナンス、財政の枠組み、それらが柔軟化するといえば柔軟化するわけです。 問題は、これを大学がどのように主体的に受け付けるかといいますか、考えるかです。そのように、スケールは動きつつあるわけです。必ずしも、こういったものは変えなければいけないことはないわけです。しかし、大学側が何を目指すのかということは求められています。今、そのような時点に立っているのだと思います。 先ほど申し上げたように、やはり、コロナ禍で、授業というものを考え直す必要があります。 日本の先生は、教員も学生も、教室外で学習するということはあまり考えていないのです。私どもも少し驚いたのですが、日本の先生にアンケート調査をしました。質問項目で、先生の授業で、学生が、教室外で何時間学習することを想定していらっしゃいますかと聞きますと、驚いたことに、半数の先生が、特に考えていないと答えるのです。勉強しなくていいと思っていらっしゃるわけではないとは思いますが、具体的に授業を計画するときに、この辺は家で何時間ぐらい勉強させて、次でそれをどのように前提にして授業をするというように、発想していないのだろうと思うのです。深い学習をさせるためには、やはりそ57 Faculty Development

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