私が特に重要だと思いますことは、今まで、授業は15回か、13回か、あるいは10回か受けて、最終的に試験をやるということがワンセットだと思われたのです。そうではなくて、毎回の講義で、学生は講義を受け、疑問として出されたところを自分で考え、それを何かの形で教員に提出する、それが、次の授業になっていくということで、一つのサイクルに立体性があるということが、非常に必要だと思います。やり得るのだということです。そのためには、計画性、公開性が必要で、教材はなるべく前もって準備されていることが必要です。反転授業、リバースクラスなどといいますが、それはなかなか今まで、やれたらいいというような話だったのですが、やはりむしろ、それは状態がやり得る方法を、具体的に考えることができるのだということが分かったのではないかと思います。こういう意味で、コロナ禍の授業はかなり考えてみる必要があるので、このまま戻ってしまうことは、非常にもったいないという気がします。いってみれば、日本の大学教育は、戦後に無理してアドレス型とくっつけたところを、もう1回ばらして、考え直すべきところに来て、一種のチャンスが来ていると言えるのではないかと思います。 3.これからの課題 これからの課題ということですが、大学教育に何が求められているかということです。 54 Faculty Development
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