FDreport_vol16
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ているのかということが、とても気になったのです。 宿宿久久 実は、立ち上げ時にお願いしたTAと、運用上は今の人数ですが、準備をしていくところ、15コマ分をやるこの人数に関しては、実はもっとたくさんお願いしています。うちの研究室の実習助手さんや、TAは全部私の研究室なのですが、それなりに、この辺の問題であれば完璧に解きこなせるぐらいのレベルの子たちが周りにいて、一人1コマずつです。あなたはここをお願いします、問題作ってください、スライドも最初に作ってきてください、私は監修しただけというレベルです。もちろん、あれしろ、これしろ、ここから取って来い、などと言いますが、それも含めて、その十何人にお願いしてやっと作れているので、これを手弁当で一人の先生がやることは無理です。ありがたいことに、学長裁量経費から幾らかお金をいただいていますが、とてもそれぐらいの金額では足りませんので、別枠からお金はあるので、それなりに謝金を使ってということです。 キーワードは、やはりTAだと思います。先ほどそちらでもお話をしていたのですが、大学設置基準が変わりまして、TAにやっていただけるレベルが上がっているのです。今までは、TAがやれることは採点の補助まで、ここまでですなどという話だったのですが、実は講義、登壇させてもよいという話になっているのです。全部TAにやらせたらもちろんだめで、それは担当教員がコントロールしなければいけないのですが、例えば、講義は先生がやるけれども、演習、具体的に問題を解いたものの解答をやるなどは、TAに任せてもいいのです。これは、アメリカのやり方と一緒です。例えば、先生1人にTA3人、3クラスに分けて、20人ずつ、あるいは、もっと少ない方がいいのですが、10人に1人ぐらいTAを付けて、問題を解いて、解説をしてなど、補助的にやることが認められるようになりました。ぜひとも本学でという話を教務の方に言ったのですが、「うん、分かってるけど」と言われました。 問題は、実はこのレベルのことをやらせるのに、今の賃金ではだめですと、そのとおりなのです。アメリカのTAとの金額、単価が違います。だから、少しTAの業務に応じて、例えば、価格帯、時給を変えていくようなことをして、そういう得意な学生さんを上手く使っていく、あるいは、これはまた同じことを他大学の先生ともお話ししていたのですが、いやいや、そんなTAがいると思いますか。これはやはり特殊な、ある程度のレベルの、正直もうすぐ社会に出たらばりばり現場で働くレベルの人が研究室にいるから回るのであって、みんな同じようには回りません。だから、そこまで行かなくても、SA、TAにお願いして、少し丁寧にやる部分はやらないと、教員だけで1対1,000は無理ですというところです。 和和氣氣 ありがとうございました。本当によく分かりましたといいますか、非常に準備のところに人とパワーというものがかかって、それで充実したものになっているのだということが分かりました。 38 Faculty Development

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