Faculty Development テ―ションのスキルも高めるべく、自分には何が不足していて、どう行動することが必要とされるのかをおのずと体得してもらいます。さらに、どんなささやかな研究成果であっても論文化に挑んでもらいます。こういった過程を繰り返し経験させることで、達成感とともに研究上のひらめき、さらには自発性(能動性)が育まれるものと確信しています。 <<QQ55::そそのの他他、、先先生生ののおお考考ええのの大大学学院院教教育育ににつついいてておお聞聞かかせせくくだだささいい>> 先述の「能動的な研究活動がどうあるべきか」という命題に博士(後期)課程の院生が初めて直面すること自体、以前では考えられないことでした。そのような入門的な事柄は従来、修士(博士前期)課程の2年間で修得済みのはずだったからです。研究のイロハから博士論文作成までを前後期合わせて事実上4年しかない中で完遂するには、学部生5~6年次の段階で学生の意識やスキルを何処まで高揚させ得るかにかかっていると考えます。 <<ああととががきき>> 今回の取材を通じて最も印象深かったことは、森田先生の、「研究者は薬剤師でなくても良いが薬剤師は研究者でなければならないとい」という研究信条です。すなわち臨床薬剤学研究室では、薬剤師は常に研究的思考の中で業務を行い臨床現場に山積する多様な諸問題を解決する医療人であることを念頭に、大学院教育が実践されています。また、今後の医療はモダリティ多様化時代と呼ばれ、個別化医療がより発展して行きます。全国臨床医の先生方から熱い視線を集めている森田先生の研究テーマ、PK/PD解析には、薬剤師がそのような医療に関与するための羅針盤が備えられていると、取材を通じて感じた次第です。 41
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