Faculty Development ◇表象文化学部 「表象文化Caféの実践について」 表象文化学部長 森山 由紀子 表象文化学部では、2021年秋学期より、「表象文化Café」の取り組みを実施している。「表象文化Café」とは、「表象文化学部(英語英文学科と日本語日本文学科)の教員が話題提供をする自由な語り合いの場」で、概ね月1回開催する。時間や場所は担当する教員が選定するが、ランチタイムにラーニングコモンズで開催することを標準としている。 表象文化学部の教員は全員出席することになっているが、特に出席を取ることなどしなくとも、授業を終えた教員も急いで駆けつけ、互いに談笑しながら開催を待つ光景が恒例となっている。また各回のプレゼンターも、今年度開催分はすべて立候補によるものであり、来年度の候補もすでに複数回エントリーされている状態である。このように、この実践の特徴は、教員が主体的に、かつ、楽しんで参加しているというところにあると言える。 この取り組みの実施に向けては、学部会議における複数回の活発な議論が行われた。その中で合意されたのは、「教員同士が楽しんで自由に学び合う」ことを原則とする、すなわち、教員自身が「面白い」と思えることを大切に運営しようということであった。また、主な会場をラーニングコモンズに設定し、時間帯も学生が多く集まるランチタイムを基本としたのは、そこに居合わせた学生たちが、学科や専門を越えて研究上の話題を共有して楽しむ教員たちの姿を自然に目にし、学生たち自身も同じ立場でその話題に参加する場としたい、ということを意図したものである。これら、「楽しむ」「自由である」「開かれている」というあり方を第一とすることは、結果として、生き生きした学びの雰囲気を学内に醸成することにつながり、教員・学生の相互理解を深め、研究教育上の協働のきっかけを効果的・継続的に提供する、FD活動すべての重要な基盤となると考える。 2021年度の秋学期に実施されたプログラムは下記の通りである 第1回 2021年11月4日 大津直子先生(日本語日本文学科) 「谷崎源氏 許されざる〈表象〉―なぜ、どんな点が、誰の手によって―」 第2回 2021年11月26日 辻英子先生(英語英文学科) 「シェイクスピアをどう演じるか―「夏の夜の夢」のボトムとティターニアの関係性第3回 2021年12月16日 中井精一先生(日本語日本文学科) 「お雑煮と日本語学」 第4回 2022年1月14日 若本夏美先生(英語英文学科)×高橋幸平先生 (日本語日本文学科) 「英語学習 ホントのところ―若本先生に聞きたいこと―」 について―」 34
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