将来構想(2012 - 2016) まとめ

1.「同志社女子大学の将来構想に向けた方針・方策」の概略

[2010 年度]
常任委員会の下に「将来構想ワーキング・グループ」(座長・企画部長、事務局・企画部)を設置。以下の3 点を基本テーマに、2011 年4 月までの約1 年間にわたって検討を行った。
  • ○ これまでの本学における大学改革の総括と現状認識
  • ○ 本学の理念・育成する人材像を具現化する目標・方針・方向性・取組みについて
  • ○ 二校地体制における本学の教育・研究体制のあり方について
[2011 年度]
5 月31 日付で「同志社女子大学の中・長期計画案の策定について(答申)」を学長に提出し、その中で、2012 年度~2016 年度の5 年間で取組む「同志社女子大学の将来構想に向けた方針・方策」とそれに基づく「中・長期計画の7つの分野における目標」の提案を行い、中・長期計画の全体像を提示した。
その後、夏期集中討議において、「本学の中・長期計画(将来構想)」として取り上げるなど、学内で検討を重ね、「同志社女子大学の将来構想に向けた方針・方策」が、12 月7 日(水)の常任委員会にて承認された。2012 年2 月には本学ホームページに掲載し、社会に対しても広く公表するに至った。
[2012 年度]
常任委員会の下に「将来構想アクションプラン策定作業部会」を設置。
[2013 年度]
46 のアクションプランおよび施策・取組みと、22 のブランド構築アクションプランの計68 事業を策定し、アクションプランおよび施策・取組みに対する取組目標や取組内容を設定した。
[2014 年度~]
常任委員会では、「自己点検・評価シート」を用いて、アクションプランおよび施策・取組みに対する進捗状況について確認し、本学におけるPDCA サイクルの構築に努めた。なお、ブランド構築アクションプランについては、2014 年度までは、ブランド管理委員会において点検を行ってきた。ただし、2014 年7 月9 日の同委員会において、本学のブランドの維持・管理の在り方について、ブランド構築アクションプランも含め本学全体の短期課題、中・長期課題の取り組みについて再構築を行うこととし、2014 年度以降は、新規アクションプランは策定しないことが了承された。なお、既存のブランド構築アクションプランの点検・評価は、常任委員会において行ってきた。
[2016 年度]
アクションプランおよび施策・取組みの進捗の確認とともに、「同志社女子大学の将来構想に向けた方針・方策」とそれに基づく「中・長期計画の7つの分野における目標」の最終年度となることから、5 年間の総括を行った。また、次期中長期計画に向けた検討を行い、2017 年度から2026 年度までの10 年間の活動方針として「Vision150」を策定した。

 

 

2.「同志社女子大学の将来構想に向けた方針・方策」の総括

2012 年度から2016 年度の中長期計画として策定された「将来構想に向けた方針・方策」では、7つの分野(理念、教育・学生支援、研究、施設・設備、社会連携、学生の受け入れ、管理運営・組織)ごとに目標を策定し、その目標に対して68 事業(内22 事業はブランド構築アクションプラン)を展開してきた。その事業によって得られた成果と生まれた課題をまとめることにより、「将来構想に向けた方針・方策」の総括としたい。

第一に「理念」では、女子総合大学としての充実と発展、建学の精神や教育理念の実現に向けて取り組んできた。この5年間の中で、薬学研究科、音楽専攻科、看護学部を開設し、現代こども学科には保育士養成課程を設置するなど、教育組織の一層の充実を図ってきた。また、同志社精神と愛校心を育むために、同志社のルーツを辿る海外研修や国内ツアーを実施することができた。今後も本学の充実・発展のために、関連する事業をより一層推進し、また検証を続けていくことにより、理念の継承と浸透を図っていきたい。

第二に「教育・学生支援」の分野では、学士課程教育の充実と強化、国際主義教育の具体化、学生支援制度の充実など広く取り組んできた。学士課程教育に関連しては、アクティブラーニングの推進のためLMS(Learning Management System)の導入やキャリアデザイン科目やインターンシップ科目の充実に取り組んだ。国際主義教育の具体化では、グローバル人材育成の観点からのセメスター語学留学制度や課外講座を創設した。また、ボランティア活動支援センターを開設し、医療機関や福祉施設におけるボランティア活動の活性化につながっている。学生支援制度の充実では、既存の奨学金制度について、成績基準や支給範囲の見直しなど、適正な奨学金支給へ改善を図り、学寮については、京田辺新寮(仮称)の建設とみぎわ寮の改修について議論を重ね、運用面、施設設備面に関する具体的な検討を開始した。

第三に「研究」の分野では、科学研究費補助金や民間等の外部研究資金の獲得に向けての支援、研究者が応募しやすく、利用しやすい観点からの学内研究助成制度を再構築するとともに、研究費に関する学内規程の整備や研究倫理に関するe ラーニングの実施により、研究機関として公的研究費の管理や、研究活動の不正行為の防止など、コンプライアンスの徹底にも努めた。

第四に「施設・設備」の分野では、今出川キャンパスの耐震補強工事や両キャンパスにおけるラーニングコモンズの建設、ICT 基盤や図書館機能の整備など、安心・安全かつ教育・研究の高度化を支える施設・設備の充実を図ってきた。一方、ゴミの減量化やリサイクル、省エネルギーなど環境問題への取り組みも継続して行った。

第五に「社会連携」の分野では、産業界、教育機関、地域社会等との連携体制をさらに強化し、教育・研究の成果を社会に還元することを目標に掲げ、各種実習生やインターンシップ生の派遣、音楽学科学生によるコンサートの開催、ケアに関わる研究プロジェクトを共同で実施してきた。また、女性アクティベーションセンターを設置し、セミナーや講座の開催等、卒業生も含めた女性のキャリア支援に取り組んだ。そして、京都市や京田辺市、関西文化学術研究都市とは、地域の教育や文化、福祉の向上、まちづくりに関わる様々な取り組みを進め、大学が持つ教育・知的資源の地域社会への積極的な還元にも努めてきた。

第六に「学生の受け入れ」の分野では、多様な資質と学びの意欲に溢れる入学者の確保を目指した入試制度の改善と、本学に広く共感してもらえる広報戦略の策定に取り組み、オープンキャンパスやホームページへの誘導を目的とした広報展開や、広報活動を担当する学生がプロモーション委員として情報発信を行ってきた。また、本学と高等学校が相互の教育を充実させることに加え、入学者の安定的確保という視点からも重要な意味を持つ教育連携事業については、6高等学校と新たに協定を締結することができた。

第七に「管理運営・組織」の分野では、大学運営におけるガバナンス改革を推進するために規程改正を実施し、教授会の役割を明確化し、学長のリーダーシップ強化に努めた。そして、高大連携やIR(Institutional Research)機能の強化など時代の要請を受けて、組織の集約化と人的資源の効率的有効活用を基本的な考えとして、2016 年度に事務機構を改正した。財政面においては、安定した財政基盤を確立するための予算配分システムへの取り組みの一環として、ゼロベース予算の編成や事業別実績報告書を作成し、諸活動に対するPDCA サイクルに活用してきた。

これまで述べてきた、「将来構想に向けた方針・方策」の取り組みは一部に過ぎず、具体的な成果として表れている事業に加え、「事業の実施には至っている」「実施に向けた環境整備を行っている」の段階のものを含めると、当初計画した全ての事業を稼働させることができた。同志社女子大学が、「将来構想に向けた方針・方策」で示された事業に真摯に取り組み、着実に成果を残したことにより、女子総合大学として一層の発展を遂げたことは紛れもない。激しくかつ多岐にわたり変化を続ける社会において、創立者新島襄の女子教育に対する思いを受け継ぎ、真に女性が輝く社会を実現していくために、私たち教職員一同は、この5年間にわたり得られた成果や課題、新たな将来構想である「Vision150」をもとに、同志社スピリットに溢れた人々の理解と協力を得て前進していきたい。

 

 

3.「7つの分野における目標」のまとめ

理念、教育・学生支援、研究、施設・設備、社会連携、学生の受け入れ、管理運営・組織の7つの分野において、68の事業(内22事業はブランド構築アクションプラン)を展開した。進捗状況を5段階に定義し(表1)、自己点検・評価を行った(表2)。事業が実施段階に至ったものは全体の96%となり、実施が決定し実施に向けた環境整備を行っているものも含めると100%に達した。
これまで、7つの分野において取り組んできた68事業は、これからの社会の状況や本学を取り巻く環境をふまえ、継続の必要性について検討した。そのうえで、継続して取り組んでいくことが必要だと判断された事業については、「Vision150」のアクションプラン等に引き継いでいる。

(表1)達成度の割合の定義
段階 状 況
1 計画・立案を行っている。
2 実施計画が確定し、実施が決定した。
3 実施に向けた環境整備を行っている。
4 事業の実施が現在進行中である。
5 事業が完了し成果が表れた、または、評価及び改善を 行っている。

 


(表2)進捗状況
分野 事業数 7つの分野
ブランド 7つの
分野
段階1 段階2 段階3 段階4 段階5
理念 4 2 0 0 0 1 5
教育・学生支援 10 18 0 0 1 15 12
研究 0 3 0 0 0 2 1
施設・設備 2 12 0 0 0 6 8
社会連携 2 4 0 0 0 3 3
学生の 受け入れ 3 3 0 0 0 4 2
管理・運営 1 4 0 0 2 0 3
事業数計 22 46 0 0 3 31 34
事業に占める 割合% 0.0% 0.0% 4.4% 45.6% 50.0%
分野 目標 NO アクションプラン、施策・取組み 取組結果 評価 Vision
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女子総合大学としてより一層の充実・発展を目指す。 (1)-A 2015年4月、看護学部看護学科(仮称)の開設を目指す。 2012年4月、薬学研究科医療薬学専攻 博士課程、2013年4月、音楽専攻科、2015年4月、看護学部看護学科を京田辺キャンパスに開設した。 5
(1)-1 看護学部看護学科(仮称)開設と入学定員適正化の検討。
建学の精神、教育理念を実現するため、高い人間関係形成能力を備え、リーダーシップを発揮できる女性の育成を強化する。 (1)-B 新島襄ゆかりの地を巡るニューイングランド研修や、新島夫妻の足跡を訪ねる会津若松・安中ツアーを実施することにより、同志社精神の育成と愛校心の醸成を図る。 同志社の歴史や精神をより深く学ぶ機会として、2012年度より、新たに2つのフィールドワーク、「会津若松・安中・函館ツアー」と「近代日本と同志社D」(新島襄ゆかりの地を巡るニューイングランド研修)を開始した。 5
(1)-2 同志社精神を育むフィールドワーク充実。
(1)-3 会津若松・安中ツアー実施。
(1)-4 同志社女子大学の歴史を知る冊子発行。 本学の歴史や伝統をわかりやすく解説した、『The Roots 志の章』(2013年度発行、『The Roots 築の章』(2014年度発行)、『The Roots 継の章』(2015年度発行)を作成した。 5
(1)-5 カレッジソングチャイム導入。 2012年度より、開始授業チャイムはカレッジソング、終了授業チャイムは同志社女子大学大学歌、礼拝時は讃美歌を採用するにより、カレッジソングや大学歌に親しんでもらえる取り組みを実施した。 5
(1)-6 学生広報スタッフ拡充による学生に対する本学アイデンティティ醸成。 2010年度より、従来の学生広報スタッフの組織を強化し、「プロモーション委員会」を設置し、オープンキャンパスの運営、広報誌の作成等、受験生を対象とする広報活動に積極的に取り組んだ。 5
(1)-7 学生を中心とした学内礼拝充実。 礼拝において、学生抜きでは礼拝は成立しないほど、学生一人ひとりの認識が深まってきており、自分の考えをまとめ、発表することができている。 4
分野 目標 NO アクションプラン、施策・取組み 取組結果 評価 Vision
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リベラル・アーツとキャリア教育の有機的連携を進めることで、学士課程教育の充実・強化を図る。 (2)-A 同志社女子大学としてのリベラル・アーツ教育の再構築を図る。 Active Learningの推進に取り組み、2014年度から2016年度までに7回の研究会を実施した。また、授業支援、授業外学修、教員と学生のコミュニケーションツールとして、LMSシステム「manaba2(愛称マナビ―)」を導入した。 4
(2)-1 21世紀型女性市民育成に焦点を当てたリベラル・アーツ教育開発と施行・実践。
(2)-2 プロジェクト方式による学び推進。
(2)-B キャリア教育とキャリア支援の両面を充実させることにより、自立した社会人・職業人を育成する。
キャリアデザイン関係科目の充実により、学生自らのキャリアデザインを支援する体制が整ってきた。また、学生の主体的な学びを支援するため、アクティブ・ラーニングの教育方法を実践する少人数教室の改修等で、多くの教員がアクティブ・ラーニングの実践を試みるようになった。

5
(2)-4 キャリア教育とキャリア支援充実。
(2)-C アドバイザー制度を充実させ、学生一人ひと りと向き合える教育指導体制を構築する。
教員が担当クラスの学生相談に応じる「アドバイザー制度」も各学科に定着し、特に入学当初のケアに効果が表れている。また、新入生を支えるビッグシスター制度や、ハラスメント相談窓口の他、キャリアアドバイザーからの情報提供など学生相談を支える各制度も機能している。

4
(2)-6 アドバイザー制度充実。
(2)-D 2校地体制における、学生の交流の活性化を図 る。
本学の統一的なアイデンティティを培う取り組みとして、建物の変遷とゆかりある人物の写真展示を行い、他キャンパスに興味関心を持たせる試みを実施した。2014年度より、2校地間シャトルバスの利用が可能となり、他キャンパスでの受講やクラブ活動を通じて活発な交流を促進した。

5  
(2)-7 両キャンパスの学生交流活性化。
(2)-3 二校地環境を活かした教科群再検討。
2016年度より、教育プログラムを理解するため、分野、水準、授業方法等を表すアルファベットと数字の組み合わせで構成した科目ナンバリング制度を設けた。学生の履修計画を補うだけでなく、キャンパス間の適正な科目配置の検証にも活用する。

4  
(2)-5 女性のロールモデル提示。
社会で実際に活躍しているOG等の紹介、著名人による講演等を実施し、「なりたい女性」をみつける機会を提供した。また、様々な女性のロールモデルを示すことにより、学生が「働くこと」や「キャリア形成」などについて考える良い機会となった。

4
大学院教育・研究の充実、高度化を図る。 (2)-E TA制度の積極的活用により、大学院教育の充 実を図る。
TA制度の充実により、大学院生に教育経験を積む機会を提供した。教員や研究者、専門職業人等としての自立を支援することにより、大学院教育・研究の充実、高度化に努めた。

5
(2)-8 TA制度の推進。
「国際主義」教育の目標を具体化し、カリキュラムに反映させる。 (2)-F グローバル人材を育成する。
2013年度に提出された「グローバル人材育成ワーキング・グループ中間答申」に基づき、2014年度からは、英語統一試験(TOEIC-IP)を全学科対象に実施した。これにより、学生の英語能力向上を啓発するとともに、英語教育の改善に繋げる。

4
(2)-9 本学ならではの「国際主義」明確化と強化。
2014年度より、日本や世界の宗教に関する基礎知識等を学べる課外講座として「海外留学準備セミナー」を開講した。受講者数に減少傾向がみられるが、協定大学出願者数は増加傾向にある。

4
(2)-10 学生自らのアイデンティティ確立。
自らのアイデンティティの確立と自国の文化の発信力強化にもつなげるため、生活科学部の全学生と他学部の希望学生を対象に、日本文化の礼儀作法について学ぶ機会を設け、印象深い行事として好評を得た。

5
(2)-11 国際的に通用する学生育成。
グローバル人材育成の観点から、2014年度に、ネイティブ講師のもとで、英語の実践力と自己学習力を高める課外講座の「留学英語基礎講座」を開設した。また、2015年度においてはアジアの大学を中心に協定校数が拡大した。

4
語学・文化留学制度(1セメスター)を設け、派遣留学生数を拡大する。 (2)-12 セメスター語学留学制度創設。 英語研修機関での学習や現地での生活を通して、英語の理解力と表現力を高めること、日本と留学先国相互の社会、文化、習慣等に対する理解を深めることを主目的に、2013年度にセメスター語学留学を開設した。 5
ボランティア活動支援センター(仮称)を設置する。 (2)-13 宗教部を中心としたボランティア活動活性化。
2015年4月にボランティア活動支援センターを宗教部に設置した。礼拝におけるボランティア関連の奨励、「地球のステージ」公演、「ボランティア関連講座」の開催等により、学生への啓発と教職員への共通認識をさらに深めることができた。

5
国家試験、資格試験の高合格率を維持する。 (2)-14 管理栄養士国家試験対策強化。
管理栄養士国家試験対策は、計9回の模擬試験を課し、夏・秋・冬期ごとに成績低値者に対する補習を実施した。また、国家試験対策室からの指導、ゼミ教員による個別指導を強化した。

5
(2)-15 薬剤師国家試験対策強化。
学力確認試験、国試対策全国模試、補講講座に加え、実務実習中の対策も追加した。これにより国家試験においては合格状況の改善が認められ、近畿地区の薬学部の合格率比較においては、上位を維持できている。

4
学士力の基礎としての図書館活用能力・情報リテラシーを育成する。 (2)-16 情報リテラシー教育を中心とした図書館利用 教育充実。 情報リテラシー教育を充実させるために、図書館活用の重要性を伝え、ガイダンスや講習会は、蔵書検索(OPAC)のリプレースや図書館システムの導入に伴い適宜内容を見直し、学生の自学自習を支援してきた。 5
新寮建設を含む学生寮の充実を図る。 (2)-17 寮における教育充実。
学生寮における寮生負担を鑑み、また今の女子学生の生活スタイルに配慮し、寮生が快適な寮生活を送れるとともに、大学全体が活性化するような学寮のあり方について検討を進めた。

3
学内奨学金制度の充実を図る。 (2)-18 奨学金制度充実。
奨学金等の成績基準や栄光会特別奨学金の支給範囲を見直すことで、より適正な支給を可能にする基準へと改善図り、2016年度より運用を開始した。

4
(2)-19 奨励金制度創設。
2013年度に同志社女子大学特別奨励賞を新設した。成績優秀かつ課外活動において全国レベルで活躍した学生に対し、栄光会特別賞と併せて毎年受賞者を表彰することにより、課外活動の活性化や学生の励みになっている。

5
FD並びにSDをさらに推進し、教職員の資質向上を図る。 (2)-20 高等教育の現状に関する情報・認識共有。
高大接続改革に関しては、大学改革の政策の一つである3つのポリシーの実質化に向けて、学内全体で検討し、2016年度には既存のポリシーを改正し公表した。

4
(2)-21 FD充実。
FD活動をさらに充実させ、授業内容の改善、教育の質向上を図るため、FD講習会、アクティブ・ラーニング研究会を開催。参加者も増加傾向にあり、教員の関心の高さと意識の向上がはっきりとうかがえた。

5
(2)-22 授業アンケート実施・改善。
2013年度からは専任教員・嘱託教員ともに原則全科目において、授業改善、学修行動調査、到達目標の達成度測定を目的として、授業アンケートを実施した。結果公表については、学内向けにホームページ上に公開した。

4
(2)-23 職員研修制度充実。
SDワーキングの答申に基づき2010年度より制度化された現行の職員研修制度において、その成果や問題点を検証しながら運用を行った。受講制限を設けていた「大学SDフォーラム」の受講可能講座をすべて解放し、各職員が興味関心に応じて受講できる仕組みとしたことで参加者が飛躍的に増加した。

4
(2)-24 教職員一体の研修実施。
2000年以降に本学が実施してきた改組・改編等の改革により、新たな分野の教職員も多く入社している状況において、2011年度より毎年度、教職員が一堂に会する合同研修を実施している。

5
(2)-G 学生のマナー向上のためのプログラムの実施
学生のマナー向上意識啓発のためのオリジナルクリアファイルと傷テープを作成し配布した。また、クラブリーダーズミーティングやオリテリーダーズミーティング等で、マナー向上の意識啓発に努めてきた。

4
(2)-H 学生の食生活をサポート
新入生向けに「かんたんレシピ」等を発行し、学生の食生活をサポート。また2014年度からは、100円朝食を実施した。規則正しい食生活をサポートし、各キャンパス1日平均約200名が利用している。

5
(2)-I 禁煙意識の普及啓発
たばこと病気の関係や受動喫煙による健康被害などについて、喫煙開始年齢の若年化と女性の喫煙率の上昇が指摘されているため、両キャンパスの喫煙室に禁煙啓発ポスターを掲示し、禁煙普及に努めている。

4


教育を支える基盤となる学術研究を充実させるため、学内研究支援制度のさらなる充実を図るとともに学位取得を促進する。

(3)-A 今後5年間で、教員の博士学位取得率を80%までアップする。
学位取得率については、全体平均が59.6%(2013年度)、61%(2014年度、65.2%(2015年度)、64.7%(2016年度)と推移した。

4
(3)-1 専門教育と研究内容強化。 教員の学位取得に対する学内助成制度の充実のため、教員が学内助成金をさらに利用しやすく、また応募のモチベーションが高まるように、現行の配分額や枠組みなどを見直した。 5

研究の高度化へ向けた公的研究費へのアプローチを推進する。

(3)-2 外部資金による研究費獲得。 科学研究費助成事業の学内応募説明会で申請書の記入方法の説明や、関連書籍の貸出を行うなどの支援に努めた。また、「同志社女子大学教員の研究助成に関する内規」の一部改正による科学研究費助成事業応募者への奨励金額を増額した。 4
分野 目標 NO アクションプラン、施策・取組み 取組結果 評価 Vision
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教育・研究の高度化を支える施設・設備の充実を図る。 (4)-A 京田辺キャンパス整備に係るキャンパスマスタープランを2013年に策定する。・学生の能動的学習(アクティブ・ラーニング)の推進をはかるため、その仕掛けの一つとしてラーニングコモンズを設置する。 今出川キャンパスのラーニング・コモンズについては、2017年9月の竣工を目指し建設中であり、京田辺キャンパスのラーニング・コモンズを含む聡恵館増築については、2017年度中の竣工に向けて計画が進行している。 4
(4)-B エコキャンパスを実現する。
省エネルギーに向けた取り組みとして、夏期および冬期の節電対策を行なったが、キャンパス整備事業や夏期の気温上昇の影響が大きいため、これらの取り組みに加えて節電効果のある空調設備部品やLED照明への更新を随時行っている。

4
(4)-2 環境問題への取り組み。
(4)-1 京田辺キャンパスマスタープラン策定。
2014年度に答申された「京田辺キャンパスマスタープラン策定について」の主旨をふまえ、2015年度は財政計画を考慮して実施計画概要と基本計画を策定し、2016年度には課外活動施設等設置工事が完了した。

5
(4)-3 キャンパス周辺の境界地への桜の植樹
キャンパス周辺の境界地への桜の植樹を、本学ブラン ド構築アクションプランとして計画していたが実現には至らなかった。京田辺キャンパスでは、福島県復興支援プロジェクトから頂いた桜の苗木を植樹し、今出川キャンパスでは、キャンパス整備事業の一部として桜を植樹することとなった。

4
今出川キャンパスの耐震対応(改修および建替え)を含む総合的なキャンパス整備の計画を策定し実施する。 (4)-C 10年先を見据えた今出川キャンパス整備を実施する。
・2015年、新新心館(仮称)を建設。食物栄養科学科の実験実習施設を集約する。
・2017年、新楽真館(仮称)を建設。講義演習施設とともに、ラーニングコモンズを設置 する。
2013年度以降、新心館の建替工事のほか、図書館吸収式冷温水機オーバーホールやみぎわ寮受水槽・給水配管取替等、設備整備・更新等も順次実施した。2016年度から着手した楽真館の建替工事と、2017年度に予定 している心和館の耐震改修、外壁改修、仮設建物解体撤去を実施して総合的な今出川キャンパス整備事業が完了する。 5
(4)-4 今出川キャンパス施設・設備充実。
ICT戦略を確立し、学士力向上のためのICT基盤と運用体制を構築する。 (4)-D ICT戦略を策定し、ICT基盤の整備充実を図る。 2014年10月~2019年3月までのタイムラインを整理し新築建屋に伴うネットワーク整備、およびネットワークシステムリプレイスを実施した。2017年度以降の計画実現に向けて、さらなる全学情報基盤の効果的かつ効率的な環境整備を進めていく予定である。 4
(4)-5 ICT戦略の検討。 4
(4)-6 ICT基盤の将来像の検討。
(4)-8 ICTに係る組織・体制の検討。
(4)-7 学士力向上のためのICTシステム整備。
2007年度より運用してきたALC Netacademy2、Super英語に加えて、2013年度には、ATR CALL BRIXを導入し、英語学習のためのe-learningシステムを構築した。

4
(4)-9 学術資料(情報)充実・整備。
11学科すべての学科推薦図書リストを整備し、ホームページに掲載した。データベースと電子ジャーナルについては、利便性の向上と経費削減を考慮しながら、学科と情報交換を実施し、契約の見直し等を行った。

5
(4)-10 電子図書館的機能整備と情報発信機能強化。
本学の構成員による学術情報を保存し公開する目的で、同志社女子大学学術リポジトリを運用しているが、コンテンツをより充実させるために、総合文化研究所紀要や学術研究年報の掲載論文に加え、学内学会や紀要の掲載論文についても登録を行った。

5
(4)-11 学生の図書館の多目的利用促進。
図書や雑誌、新聞等の閲覧や電子資料の利用など、本来の目的に加え、電子ブックの導入やひざ掛けの配置等、居心地のよさや利便性の向上に向けた環境整備を行うとともに、館内イベントを実施し、図書館の多目的利用を促進した。

5
(4)-12 図書館学生サポーター制度実施。
おすすめの書籍を紹介するイベント等を開催する等、学生サポーターが、学生用図書の選書や関連企画への参画を通じて、利用者にとって親しみやすく活気ある図書館づくりに貢献し、利用促進や学習支援の充実を図った。

5
(4)-13 ゼミ選書ツアー実施。
2012年度から2015年度にかけ、指導教員とゼミ生が、書店で図書の選書を行うゼミ選書ツアーを実施した。ツアーを通じて図書館員と教員・学生との接点ができ図書館の理解が深まった。

5
(4)-14 先生のおすすめ本のウエブ掲載。
本学教員から学生への推薦図書をホームページ上に掲載し、学生の知的好奇心を喚起し、新たな書物との出会いの場を提供。結果、貸出冊数は増加傾向にある。

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分野 目標 NO アクションプラン、施策・取組み 取組結果 評価 Vision
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産業界、教育機関、地域社会等との連携体制をさらに強化し、教育・研究の成果を 社会に還元する。 (5)-A 女子教育の支援・研究機関を構築する
2015年4月、本学学生と卒業生が、生涯にわたって社会的役割を担い、能力を発揮できるように支援と提言を行う機関として、女性アクティベーションセンターを設置した。また、本センター主催のイベントとして、 「女性のための起業家セミナー」等を開催し、活動の幅を広げている。

5
(5)-5 女子教育の支援・研究機関構築。
(5)-B 高大連携を推進する。
特定の高等学校との教育連携協定の締結、また、高校での特別授業及び本学での体験ツア―等の連携事業を継続し、学部学科の特長を生かしたイベント等を促進した。2016年度には、教育連携協定校に次ぐ位置づけ の教育相互交流校6校と新たな教育プログラムを実施した。

4
(5)-6 高大連携強化。
(5)-1 全学に開かれたプログラムの企画とさらなる 学生の参加推進。
ポスターの掲示や公開講演会を通じて、大学の教育・研究の成果を、地域社会全体へ広く還元し、産官学連携イベントへ参加することにより、産官学連携を支援することができた。

4
(5)-2 キャンパス近郊でのミニコンサートやクラブ 発表会実施。
包括協定締結機関や同窓会支部など、学外でのコンサートや発表会の機会を設けることができた。

5
(5)-3 非常用発電源の整備及び、防災物品備蓄。
京田辺、今出川両キャンパスに大規模災害・大規模停電発生時の帰宅困難者をはじめとする被災者への対応のために非常用発電機を整備し、水や食糧など防災用物品の備蓄を行った。

5
(5)-4 防災マニュアル作成と避難訓練実施。
防災マニュアルを作成し、学内の周知に努めた。、また、学生参加型の避難訓練を実施した。

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分野 目標 NO アクションプラン、施策・取組み 取組結果 評価 Vision
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多様な資質を有し、学びへの意欲に溢れる入学者のさらなる確保を目指した入学者選抜施策を推進する。 (6)-1 入試制度改善。 安定的な入学者確保を目指し各種入学試験制度および募集人員を検討した。また、高大接続システム改革会議の「最終報告」をふまえ、新たなアドミッションポリシーの策定、入学者選抜における英語外部資格試験の活用などを本学の入学者選抜制度改革の一環とした。 4
本学の建学の精神と教育理念について広く共感を得るための効果的な広報戦略を策定する。 (6)-A 学生による本学の魅力の発信を強化する。
2010年度より、従来の学生広報スタッフの組織を強化し、受験生を対象とする広報活動「プロモーション委員会」を設置した。現在では本学の広報戦略を推し進めるうえで、欠かせない存在になっている。

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(6)-2 学生広報スタッフ拡充。
(6)-3 受験生・保護者目線の効果的広報戦略。
学生募集強化のためのオープンキャンパスでは、2011年度より「誘致→接触→共感→志願」の流れを意識した「共感型広報」を展開した。

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(6)-4 同志社女子大学卒業生PR集作成。
建学の精神と教育理念、同志社女子大学の歴史に関する広報活動として、『Persons~「卒業生」でつなぐ同志社女子大学~』発行、「同志社女子大学新島八重研究会」の活動、本学公式WEBサイトにおける新島八重ページ開設等を実施した。

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(6)-5 同志社女学校の創成期と新島八重 5
(6)-6 AO入試の戦略的活用
AO方式入学者選抜では、建学の精神と教育理念を理解し、学びや諸活動に積極的に取り組み、本学の核となる意欲を持つ者を受け入れている。入学後は多くの学生が諸活動等に取り組んでいる。

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分野 目標 NO アクションプラン、施策・取組み 取組結果 評価 Vision
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安定した財政基盤を確立するために効率的かつ効果的な予算配分システムを構築する。 (7)-A 事業評価システムの構築と予算制度の見直しを行う。
・業務の見直しを含め、人件費、物件費、研究費等、すべての経費を含む事業評価システムの構築と新たな予算配分基準の構築。
2013年度の予算編成では、「ゼロベース予算」を基本として、効率的かつ効果的な予算配分を行うための新たな予算配分基準を構築した。また、2014年度以降は、「事業別実績報告書」を用いて自己点検し、事業 評価委員会がその内容を確認し検証する仕組みを整えた。 3
(7)-1 事業評価システム構築と予算制度見直し。
本学独自の自己点検・評価システム(PDCAサイクル)を確立する。 (7)-B 本学のブランディングに関わるSPIRIT、MISSION、ACTION PLANについて、継続した策定、実行、検証を行うことのできる仕組みを構築する。 2010年度~2016年度に、本学のブランド力の開発・向上のための方策として、合計68事業を策定し、点検・評価を行うことで一定の成果を挙げた。また、2016年度には将来構想「Vision150」を策定した。 5
(7)-2 ブランド構築についてACTION PLAN策定、実行、検証。
(7)-3 ブランド構築アクションプランの対外広報推進。
学内外に周知する為に、本学WEBサイトでニュースやトピックスとして、本学のブランド構築に向けて具体的な取り組みを紹介した。

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(7)-4 外部の評価システム導入。
信用格付機関による格付を、2004年度~2012年度まで法人として取得しており、外部評価システムの一つとしてきた。また、自己点検・評価の内容と結果について学外の有識者からの意見聴取ができるように、「同志社女子大学自己点検・評価規程」を2012年度に改正した。

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組織運営の透明性を確保し、法令の遵守、ガバナンスのより一層の強化に努めるとともに説明責任をたす。 (7)-5 部所長に集中したガバナンスの役割を学外の視点を取り入れることも含め検証していく。 2015年度より、本学の意思決定の仕組みを点検し、学則、大学院学則、教授会規程、評議会規程等の改正と代議員会内規等の制定により、従来から実施してきた学長及び常任委員会を中心とする意思決定の仕組みがさらに実質化・効率化された。 5

 

 

4. 同志社女子大学将来構想「Vision150」に向けて

同志社女子大学は、創立以来、「キリスト教主義」、「国際主義」、「リベラル・アーツ」を教育理念として、円満な人格を涵養し、国際的視野に立って建設的にかつ責任をもって生活し得る女性の育成に努めてきた。近年の本学においては、特に2000 年以降、社会の動きや現代女性のニーズの多様化に対応すべく教育研究組織の改革に取り組んできた。多様に変化する環境や社会のニーズを的確に捉え、大学の理念・目的に照らしあわせながら女子総合大学としての発展・充実の道を辿ってきた。

本学では、開学からの長きにわたり女子教育に携わってきた教育機関としての歴史を礎に、創立150 年を迎える2026 年に向けた新しい将来構想である「Vision150」を策定した。「Vision150」は、2017 年度から2026 年度までの10 年間の活動方針を明示するものであり、同志社女子大学の目指す姿を教職員が共有し、社会に向けた明確なメッセージとして発信するものである。

「Vision150」は、社会が求める人材や18 歳人口、大学進学率、高等教育政策の動向といった大学が置かれた状況の変化や、労働環境の変化や女性の参画など大学を取り巻く社会の変化をふまえて策定した。そして、2012 年度から2016 年度の5 年間で取り組んできた、 「将来構想に向けた方針・方策」の7つの分野(理念、教育・学生支援、研究、施設・設備、社会連携、学生の受け入れ、管理運営・組織)で掲げた目標とその成果を、自己点検・評価シートによって振り返り、これまでの5年間でどのような成果を生み、どのような課題を残したのか、また新たな課題が生まれたのかの確認を行いながら策定した。

各部課において、優先順位を勘案し、関係部課とも連携を図りながら、私たち一人ひとりが実行に移したことにより、事業の成果が目に見える形で明らかになったことは、これまで述べてきたとおりである。しかし、グローバル化・多極化の進展、生産年齢人口の急減、産業構造や就業構造の転換への対応等、新たな時代に求められる教育改革を力強く推し進めていくために、社会全体が大学に求めている役割はますます大きくなるとともに、私たちにとっての新たな課題もより明確になっている。そうした中、同志社女子大学の教職員全員の活動方針である「Vision150」では、「21 世紀社会を女性の視点で『改良』でき る人物の育成」をコンセプトとして掲げた。本学の起源となる女子塾を開校して150 年を迎える2026 年に向けて、私たち教職員は、女子大学で女子教育を行うという自覚と責任、矜持を持ちながら、Spirit とMission を大切にし、リーダーシップを持って社会をより良く変えていく人物の育成に取り組んでいきたい。