2年次までに学んだ基礎をベースに、日本語の読解力・表現力をより深めるため、少人数制で行う授業がゼミです。個性豊かなゼミの中から、自分の興味や希望する進路に関連したテーマが必ず見つかるはず。多様なアプローチで日本語の本質に迫ります。
※インタビュー内容は取材当時のものです。
PICK UPゼミ
生井ゼミ
(近代文学)
近代文学の中から魅力ある作品を自らが選ぶ。
谷崎潤一郎、芥川龍之介、太宰治・・・明治以降の近代文学の中から、芸術として評価の高い作品を取り上げ、研究・発表を重ねていきます。近代文学の研究では、ただ調べるだけではなく、作家のすぐれた技巧を分析し、イメージをゆたかに広げていくことがポイントとなります。もちろん、作品を理解するためにはその作家を知ることも大きな手がかりとなります。作家がどういう思想をもち、どのような状況におかれていたのかも考察します。

ゼミ生の声

- N.Sさん
日本語日本文学科 4年次生 愛媛県出身 - 卒業論文に安部公房の『デンドロカカリヤ』を選びました。安部公房の作品は、読む人によってさまざまな解釈ができます。自分の解釈にとらわれたくないと思い、ゼミでたくさんの人の解釈を聞きました。この作品は、主人公が植物に変形するもの。主人公が何者かに変形する公房のほかの作品を探り、その意味を考えるなど、さまざまな考察を試みました。
廣瀬ゼミ
(古典文学)
いま、江戸時代の文学と古典芸能が、面白い。
江戸時代は約270年続いた安定社会です。学問、芸術、文学、娯楽。あらゆる種類の書物が出版され、絵本や浮世絵が目を楽しませ、歌舞伎や人形浄瑠璃は人々を魅了し、謡も大流行しました。古典が庶民に開放され、誰でも伊勢物語や源氏物語、徒然草が読めるようになって注釈が発達。表現技法は極限まで洗練されました。西鶴、芭蕉、近松、秋成、馬琴は定番ですが変わり種も歓迎。未知のテーマがあふれています。江戸文学はあなたを裏切りません。

ゼミ生の声

- H.Aさん
日本語日本文学科 3年次生 広島県出身 - 私はずっと劇団で活動していて、脚本や演出を手掛けたことから、三島由紀夫の『近代能楽集』をテーマに選びました。廣瀬ゼミではかなり変わり種なのですが、接点は能楽。先生は思いをきちんと受け止めてくださるので、目標に向かいやすいです。『葵上』『班女』の作品分析から切り込んでゆきます。ゼミ生のテーマもさまざまで、仲間たちの多様な価値観とふれあえるのが新鮮です。
小林ゼミ
(古典語学)
平安文学は恋愛の教科書。興味を持って学んでほしい。
「更級日記」を読みながら、疑問に思ったことを話し合いレポートにまとめます。私の研究テーマは、平安時代の古典作品の時間表現ですが、例えば、これまで夜明け前とされてきた「暁」が、“午前3時以降”を指すことが分かりました。こうした研究に学生の何気ない意見がヒントになることもあります。また、平安文学は「恋愛の教科書」ともいえます。学生には古典を楽しんでもらいたいですね。

ゼミ生の声

- T.Mさん
日本語日本文学科 3年次生 大阪府出身 - 今まで何の疑いもなく読んでいた古典作品の注釈書。しかし、調査次第では私たちでも間違いやずれを発見できることを、このゼミで初めて知りました。もしかすると、私たちのような学生でも新しい解釈を確立できるかも。そんな可能性を感じさせてくれるところが魅力ですね。
大島ゼミ
(現代日本語)
自ら問題を発見する力を身につけてほしい。
人間は言語や文字をどのように使用しているのか、といった問題について観察し、考察する力を養います。学生は「ワードウォッチング」と称して、看板や新聞など日常生活で頻繁に出会う言語現象を探し、それらの現象の奥にある問題を発見して探究します。学生の発表や質疑応答・討論は、相手が理解し納得できる「語りコトバ」を使うように指導。社会で必要となるコミュニケーション力を培ってほしいと考えています。

ゼミ生の声

- W.Yさん
日本語日本文学科 3年次生 奈良県出身 - 日本語の「比喩」表現に興味を持ち、その定義や種類を研究しています。「誰でも話せる」と思われている日本語を学術的に読み解くことで、思いもよらない美しい表現や多彩な語彙を見いだしたり、自分なりの新しい解釈を発見できるところが魅力です。
山本ゼミ
(日本語教育)
世界への関心や他者理解の姿勢を持つ日本語教師に。
日本語教育は、日本語を母語としない人が日本語や日本文化についての能力・知識、異文化理解能力を身につけられるようサポートする分野。教師自身も異文化に深くかかわる分野であるため、世界や他者に対して関心を持ち、理解しようとする姿勢が不可欠です。ゼミでは、研究に主体的に取り組み、そのおもしろさを実感しながら、教育現場で必要となる姿勢なども学んでいきます。

ゼミ生の声

- O.Yさん
日本語日本文学科 3年次生 大阪府出身 - 海外の文化と日本語が大好きで、日本語教師をめざすようになりました。山本先生は各自の考えを大切にするスタンスなので、主体的に楽しく学べます。台湾での日本語教育の体験談や、その経験に裏付けされたご指導が、夢の実現に邁進するエネルギー源になっています。
卒業研究テーマ一例
近代文学
- ・芥川龍之介論 -「神神の微笑」を中心に-
- ・泉鏡花論
- ・村上春樹論『1Q84』を中心に
- ・宮沢賢治と童話 -『イーハトヴ童話 注文の多い料理店』を中心に-
- ・『風の谷のナウシカ』論 -体現者としてのナウシカ-
古典
- ・羅刹鬼と十羅刹女
- ・平安朝文学における「あくがる」 -私家集の例を中心に-
- ・八代集における「時雨」について -時雨を聴く人を中心に-
- ・『南総里見八犬伝』考
- ・桔梗と日本文化
現代日本語
- ・自閉性障碍児のコミュニケーション
- ・漢語系接頭辞「大―」「中―」「小―」の研究 -新聞記事を言語資料として-
- ・阪神地域に住む中・高校生の方言使用の実態
- ・「恐れ入ります」考 -twitter でのやりとりを通して-
- ・花の名称を用いた比喩表現 -「薔薇」と「桜」-
日本語教育
- ・ニューカマーの子どもの日本語学習における問題点 -心理的側面からの一考察-
- ・初級日本語教育における板書の意義
- ・京都市立小中学校日本語ボランティアの現状と課題 -京都市伏見青少年活動センターでの調査をもとに-
- ・韓国人日本語学習者の漢字能力が与える文章読解の影響について
- ・日本語教育とマンガ -学習動機、教材に焦点を当てて-


